この記事は、2026年5月時点の公的情報をもとに作成しています。
育成就労制度は、技能実習制度に代わる新しい制度として、2027年4月1日から施行予定です。今後も省令・告示・運用要領などが更新される可能性があります。
育成就労制度とは?
育成就労制度とは、これまでの技能実習制度を見直し、新しく作られる外国人材受入れ制度です。
これまでの技能実習制度は、主に「技能を母国へ移転すること」が目的でした。 一方、育成就労制度では、外国人材を日本で育成し、将来的に特定技能1号へつなげることが大きな目的になります。
制度の流れ
育成就労制度 → 特定技能1号 → 特定技能2号
つまり、育成就労制度は「日本で働きながら技術や日本語を身につけ、将来は特定技能へ進むための制度」と考えると分かりやすいです。
いつから始まるのか
育成就労制度は、令和9年4月1日、つまり2027年4月1日から施行予定です。
厚生労働省でも、技能実習制度を発展的に解消し、新たに「人材育成」と「人材確保」を目的とした育成就労制度を創設すると説明されています。制度の施行日は、一部規定を除き令和9年4月1日とされています。
技能実習制度との違い
| 項目 | 技能実習制度 | 育成就労制度 |
|---|---|---|
| 主な目的 | 技能移転・国際貢献 | 人材育成・人材確保 |
| 将来の流れ | 技能実習1号・2号・3号 | 特定技能1号への移行を想定 |
| 受入れの考え方 | 実習を通じた技能習得 | 就労を通じた育成 |
| 転籍 | 原則として制限が強い | 一定条件のもとで転籍可能 |
| 関係機関 | 監理団体・送出機関 | 監理支援機関・送出機関 |
最新の主な更新情報
出入国在留管理庁では、育成就労制度に関する制度概要、関係法令、運用要領、分野別の上乗せ基準告示などを順次公表しています。
| 更新日 | 主な内容 |
|---|---|
| 2026年4月30日 | 農業分野、飲食料品製造業分野の上乗せ基準告示を掲載 |
| 2026年4月23日 | 林業分野、木材産業分野の上乗せ基準告示を掲載 |
| 2026年4月15日 | 漁業分野、外食業分野の上乗せ基準告示を掲載 |
| 2026年4月10日 | ビルクリーニング分野、リネンサプライ分野の上乗せ基準告示を掲載 |
| 2026年4月7日 | 省令、施行規則の一部改正、宿泊分野の上乗せ基準告示を掲載 |
| 2026年4月6日 | 育成就労制度運用要領を更新 |
技能実習生はどうなるのか
2027年4月1日時点で、すでに技能実習を行っている人については、すぐに全員が育成就労に変わるわけではありません。
施行日時点で技能実習をしている1号技能実習生は、施行後も技能実習2号へ移行できるとされています。また、施行日時点で技能実習2号を1年以上行っている人は、施行後も技能実習3号へ移行できる可能性があります。
注意点
技能実習から育成就労へ、途中で自動的に切り替わるわけではありません。 技能実習制度の経過措置や、入国時期、認定済みの技能実習計画などによって扱いが変わるため、個別確認が必要です。
育成就労制度で重要になるポイント
1. 特定技能1号への移行を意識すること
育成就労制度では、最終的に特定技能1号へ進むことが重要になります。 そのため、受入企業や監理支援機関、送出機関は、最初から「特定技能へつながる教育・育成」を考える必要があります。
2. 日本語教育がさらに重要になること
育成就労では、日本で働くための日本語力、生活ルール、職場でのコミュニケーション能力がとても大切になります。
特に、介護、外食、宿泊、食品製造などの分野では、日本語での説明理解やお客様対応が必要になる場合があります。
3. 費用説明を明確にすること
外国人本人に不当な費用負担をさせないため、送出費用や教育費用などについて、本人に分かりやすく説明することが重要になります。
送出機関は、候補者本人が理解できる言語で、費用、返金条件、禁止事項などを説明し、書面で確認しておくことが大切です。
4. 転籍ルールへの対応
育成就労制度では、一定条件のもとで転籍が認められる仕組みが予定されています。
ただし、自由にいつでも転職できるという意味ではありません。 分野ごとの転籍制限期間、日本語能力、技能水準、受入れ先の条件などを満たす必要があります。
送出機関が今から準備すべきこと
- 育成就労制度に対応した契約書・説明書の準備
- 候補者への費用説明書の整備
- 日本語教育、生活教育、職種別教育の強化
- 特定技能1号への移行を見据えた教育計画
- 監理支援機関・受入企業との連携体制の確認
- 候補者本人への制度説明資料の作成
受入企業が確認すべきこと
- 育成就労で受入れ可能な分野かどうか
- 育成計画を作成できるか
- 日本語教育や生活支援の体制があるか
- 特定技能1号へ移行できる仕事・評価体制があるか
- 労働条件が適正か
- 外国人材を長期的に育成する体制があるか
まとめ
育成就労制度は、技能実習制度に代わる新しい外国人材受入れ制度です。
これまでの技能実習制度とは異なり、育成就労制度では、外国人材を日本で育成し、将来的に特定技能1号へつなげることが重要になります。
制度開始は2027年4月1日予定です。 しかし、すでに制度概要、運用要領、分野別の上乗せ基準などが公表され始めているため、送出機関、監理支援機関、受入企業は早めに準備を始める必要があります。
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参考情報
- 出入国在留管理庁:育成就労制度
- 厚生労働省:技能実習制度の見直しについて
- 出入国在留管理庁:特定技能制度

